二代目社長あるある『親の七光り』

『親の七光り』という言葉があります。元は『親の光は七光り』という諺ですが、親の威光や社会的地位や権力があまりにも大きく、子にまでその影響がある、という意味です。政治家や芸能人などの二世に対してよく使われますが、創業者である親から事業承継された二代目社長も、そのような表現はされるようです。

「最初から売り上げがあるから気楽なもんだ」
「本当の苦労を知らない」
「親に譲ってもらっただけなのに勘違いして」

などなど、なかなか辛辣な言われようです。

事業を受け継いだ二代目社長は、このように何かと揶揄され否定され、口に出さずとも態度に出されたり陰口を叩かれたりすることは少なくありません。そうして、本来の力が発揮されることなくメンタルが潰れてしまったり、結果的に会社を潰してしまうことすらあり得ます。人からは、『親のおかげ』で恩恵が得られるように見えたとしても、当事者からすれば、『親のせい』で自分らしさが出せずに苦しんでいるかもしれません。立場が違えば、見え方捉え方は随分違うものですね。

では、創業者の親が、子に残し得る最たるものは、なんでしょうか。

色々な考え方があるでしょうが、私は『時間』ではないかと思っています。

この仕事を安定させるために、
この人脈を得るために、
この信頼関係を育むために、
この販路を見出すために、
この会社の基盤を築くために、
この業界での地位を確立させるために、

いったいどれほどの時間をかけてきたのか。子は、成果そのものはもちろんですが、そこに至るまでの何年、何十年もの時間をも受け継ぐことになるわけです。今の状態がどんなものであろうと、そこにかけられてきた時間に対して、また、その時間をかけてきた親の労力に対して、敬意を払うことは、とても大切だと思います。

そして、そのような莫大な時間を”短縮”できることに感謝をしながら、そこに自分をどう融合させていくのか。

事業承継した社長、もしくは、これからその道を行こうとしている新社長に、そういった視点を提供しながら、いかに『親の七光り』と向き合い乗り越えて行くか、というセッションをしています。

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